プロ野球のFAの人的補償と金銭補償

プロ野球では、選手がある程度の年数を活躍すると、他の球団に移籍する権利を得ることができます。
この権利をFA(フリーエージェント)権と言います。

FAで主力級の選手が他球団へ移籍すると、移籍された側の球団の戦力はその分落ちます。
したがって、その分の補償を移籍した球団より受けることができます。

補償は、移籍先の球団から選手を獲得できる人的補償と金銭補償の2種類があります。

補償の必要な選手の条件

FA移籍した場合、すべての選手が補償の必要の対象になるわけではありません。

補償が必要になる選手の条件は次の通りです。

<年俸の順位が10位以内の選手>
1〜3位の選手はAランク、
4〜10位の選手はBランクになります。
11位以下の選手はCランクになり、FA移籍しても補償の必要はありません。

年俸1億円以上の選手は、だいたい10位以内に入っていそうなので、補償の必要が出てくることが多いです。

この年俸の順位に外国人選手は含みません。
日本人選手だけです。

補償の内容

移籍先の球団は、移籍前の球団へ金銭補償と人的補償の両方をする必要があります。

<金銭補償>
Aランク:移籍した選手の旧年俸の50%を支払う。
Bランク:移籍した選手の旧年俸の40%を支払う。

<人的補償>
Aランクの場合もBランクの場合も、移籍先の球団がプロテクトした28人以外から1人の選手を与える必要があります。
どの選手にするかは移籍前の球団が選ぶことができます。

移籍前の球団が人的補償を選ばない場合、移籍先の球団は以下の金銭補償をする必要があります。
Aランク:移籍した選手の旧年俸の30%を支払う。
Bランク:移籍した選手の旧年俸の20%を支払う。

したがって、人的補償を選ばない場合は、Aランクの場合は80%、Bランクの場合は60%の金銭補償をする必要があります。

プロテクトとは

球団に所属する選手の内、この選手は人的補償としたくない選手を28人選ぶことができます。
したがって、移籍前の球団は、この28人から選ぶことはできません。

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