2019年のF1では、5種類のタイヤを使用することができます。
名称は、C1・C2・C3・C4・C5と言います。
C1ほど硬く、C5ほど柔らかいタイヤになっています。
基本的には、硬いタイヤほど長く持ち、柔らかいタイヤほどスピードがあります。
しかし、状況にもよりますので絶対ではありません。
このC1~C5の内、F1のタイヤ供給メーカーのピレリがレース毎に3種類を指定します。
そして各チームは、その3種類から計13セットを選び、レースで使用します。
(それぞれ1セットずつの計3セットは決められています。)
これらの13セットのタイヤは、3回のフリー走行と予選・決勝のレースで使用できる合計本数です。
3種類の名称
レース中には、ピレリが指定した3種類のタイヤを、硬い方からハード・ミディアム・ソフトと呼びます。
例えば、スペインGPでは、ハードがC1、ミディアムがC2、ソフトがC3でした。
モナコGPでは、ハードがC3、ミディアムがC4、ソフトがC5でした。
また、この3種類は色分けもされています。
ハードがホワイト、ミディアムがイエロー、ソフトがレッドとなっていますので、F1中継のタイヤ交換の時に、この色を参考にどのタイヤに交換したかを見分けられます。
決勝のレース
決勝のレースでは、2種類以上のタイヤを使用する必要があります。
例えば、ソフトタイヤでスタートして、途中で同じソフトタイヤに交換してゴールしてはいけません。
ソフトタイヤでスタートした場合は、ハードかミディアムに交換する必要があります。
予選のルール
予選はQ1・Q2・Q3とあります。
Q1・Q2で敗退したマシンは、決勝のスタートでは自由にタイヤを選択できます。
Q3に進出した10位以上のマシンは、Q2で最速ラップを出したタイヤで決勝をスタートします。
これは11位以下のマシンも追い上げられるように、レースをおもしろくする意図があると思います。
フリー走行のルール
フリー走行は計3回ありますが、それぞれのフリー走行で2セットずつ返却する必要がありますので、予選前の残りのドライタイヤは7セットになります。
ピレリが指定した3種類1セットずつのタイヤは、フリー走行で使用することはできません。
その他
決勝では上位10台はQ3でソフトタイヤを返却するため、6セットのタイヤを使用することができます。
それに対して、11位以下のマシンは7セット使用することができます。
また、上位10台はQ2で予選をクリアしたタイヤで決勝をスタートしなければいけないのに対して、11以下のマシンは自由にタイヤを選択できます。
これらは11位以下のチームも追い上げられるようにレースをおもしろくするためと思います。
したがって、10位より11位の方が有利になる可能性もあり、是非はともかく、あえて11位を選ぶ戦略を取るチームも2018年には見られました。