2019年のメキシコGPは非常に面白いレースでした。
なぜなら混戦だったからです。
レース後のドライバーの表情もよかったです。
こういうレースが展開されると面白いです。
では、このレースのタイヤ戦略を見ていきたいと思います。
まず、左がスタートの順位で右がゴール後の順位です。
ルクレール 1 → 4
ベッテル 2 → 2
ハミルトン 3 → 1
ファルスタッペン 4 → 6
アルボン 5 → 5
ボッタス 6 → 3
このレースの面白いところは、上位5台のマシンで3つの戦略に分かれたところです。
(フェルスタッペンはパンクのため最後尾に)
まず、最初のピットストップのタイミングを見ていきたいと思います。
5台のマシンともミディアムタイヤでのスタートなので、状況は同じです。
(予選で3周使用済み)
アルボン 14周
ルクレール 15周
ハミルトン 23周
ボッタス 36周
ベッテル 37周
同じミディアムなのに最大23周もの差が出てしまいました。
同じフェラーリ同士でも22周の差が出てます。
この差はアルボンとルクレールが2ストップなのに対して、ボッタスとベッテルは1ストップという戦略のためです。
2ストップの戦略は、1回ピットインするロスタイムをより、良いタイヤで走った方が速いという戦略です。
結果的にはルクレールが2回目のピットインを終えて出たときには、ベッテルとボッタスの後ろだったので、この戦略は悪かったということになります。
6位スタートのボッタスより後ろになってしまったのは、ルクレールとしては受け入れがたかったかもしれません。
しかしこれはよくあることです。
逆に2ストップの方が前に行くこともあります。
このレースの面白いところは、ハミルトンがこの中間の戦略を取ったことです。
ハミルトンは23周でピットに入ったので、残り48周をハードタイヤで走らなければいけないことになります。
持つのか!?とも思うわけですが、結果的には持ちましたので、この戦略が1番正しかったことになります。
しかし、もし持たなかった場合は5位まで落ちますので、最悪の戦略だったことになります。
おそらくまったくマシンがない状態で走れば、ベッテルの方がゴールタイムは速かったかもしれません。しかしハミルトンの方がポジションが前にあったので、ベッテルには抜く余力はなかったたのかもしれません。
ただこの戦略にメルセデスは本当に勝算があったのかはわかりません。
単純に前にルクレールとベッテルがいたので、同じ戦略をとっていては勝てませんので、必然的に違う戦略をとったのかもしれません。
したがって、仮に優勝ができなかったとしても、この戦略は正しかったと思います。
結果的には1番悪い戦略だったのはルクレールだったえあけですが、これでフェラーリを責めれるかどうかはわかりません。
なぜならレッドブルもアルボンに対して同じ戦略をとっているからです。
レッドブルもこの戦略が最善と思ってとっています。
このレースは多少なりとも運の要素があったと思います。
中団争いの戦略
このレースは中断争いも見ごたえがありました。
駆け引きは予選の時から始まっていました。
予選でソフトタイヤでQ3に進出するのか、Q2敗退で決勝のスタートのタイヤを自由に選択するかの判断がありました。
結果としてはQ2敗退で良かったです。
下のようにQ2敗退したドライバーの方が上位に来ています。
サインツ 7 → 11
ノリス 8 → リタイア
クビアト 9 → 13
ガスリー 10 → 9
ペレス 11 → 7
ヒュルケンベルグ 12 → 10
リカルド 13 → 8
この理由はこのレースのヒットストップの回数は1回が最も良かったからです。
Q3に進出したチームはソフトタイヤのスタートですので、2回のピットストップをする必要があり順位が落ちてしまいました。
このようなことがあるので、以前はあえてQ2で敗退するチームもありましたが、今回は単純にマクラーレンとトロロッソが速かったため、Q3に進出したのではないかと思います。
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